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ファイナンシャルプランナーの福田稔也です。
今世間の大きな関心ごとの一つである103万円の壁。
最低賃金が上がっても、この壁がある限りなかなか勤労意欲が上がって
こないのは必然のようにも感じます。
では一体この103万の壁や106万の壁とはどのようなものなのかを調べて
みました。
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103万円の壁と106万円の壁
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●103万の壁とは
103万円の壁とは、基礎控除(48万円)と給与所得控除(55万円)を合わせた
金額に相当します。
年収がこの金額を超えると、所得税が発生し始めます。
つまり、年収が103万円以下であれば所得税が課されないため、
多くのパートタイマーやアルバイトでの労働者がこの金額を意識して就業時間を
調整したりしています。
またこの壁は、扶養者の税金にも影響を与えます。
例えば、学生などの子どもを持つ世帯の場合、
子どもの年収が103万円を超えると、親は扶養控除を受けられなくなり、
所得税と住民税が増えることにもつながります。
●103万の壁が国会でも議論に
この103万の壁というものは実は1995年に導入されています。
そして多少の制度変更がありましたが、金額的には全く変わっていません。
1995年
基礎控除: 38万円
給与所得控除の最低保障額: 65万円
合計: 103万円
2020年
基礎控除: 10万円引き上げの48万円
給与所得控除の最低保障額: 10万円引き下げの55万円
この28年もの間、消費者物価指数は1995年から
2022年までに6.7%上昇しているにも関わらず金額は据え置かれています。
最低賃金もどんどん上がっている昨今、
この制度を見直ししようという動きになってきました。
●106万の壁とは
次に106万の壁というものを見ていきましょう。
金額が近いのでややこしいのですが、
こちらは短時間労働者が厚生年金保険と健康保険に加入する基準となる年収額
のことです。
この制度について、以下の重要なポイントがあります。
まずは対象者が限定されています。
週20時間以上勤務する短時間労働者(パート・アルバイトなど)
と規定されています。
また、週の所定労働時間が20時間以上、賃金が月額8.8万円
以上(年収106万円相当)、雇用期間の見込みが2カ月以上、学生ではない、
など様々な要件があります。
こちらは103万円の壁以上に深刻です。
106万円を超えると社会保険料の負担が発生し、
手取り収入が激減する可能性があります。
多くの労働者がこの社会保険料を払いたくないため、
年収調整をして106万円を超えないようにしているのです。
多くの時間を働いて106万を超えると手取りの収入が減るとなれば
当然この金額は意識するでしょう。
そうなると「働き控え」ということにつながり、
それが企業の人手不足を加速させる一因となるのは当然といえば当然でしょう。
そしてこの間ヤフーのニュースで106万円の壁が2026年に撤廃される
方向で調整に入ったというニュースがありました。
最終的にどのような形で決着するかはわかりませんが、
制度の変革は近いように感じます。
政府はみんなが暮らしやすい社会をできるだけ実現できるように
頑張ってほしいものです。
今月は以上です。
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