ライフプラン作成・住宅購入・資産形成・相続のご相談を通じて生活設計をサポートします

FP花園の紹介

本店

<2024年5月22日> 認知症の人が相続人に?相続手続きはどうする?

2024/05/22  【メルマガ一覧へ戻る

●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●

 

 ★ライフプラン相談はこちらから★
 http://www.fp-hanazono.jp/s_lifeplan.php

 

 

●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●

 

    おはようございます、澤田です。

 

 相続が発生し、相続人の中に認知症の人がいた場合には遺産分割協議等は
 どのように行えば良いのでしょうか。

 

 また、相続発生後には様々な手続きが必要となりますが、
 そもそも認知症の人が手続きができるのでしょうか?

 

―――――――――――――――――――――――――――――――――――― 

 
 認知症の人が相続人に?相続手続きはどうする?

――――――――――――――――――――――――――――――――――――
  
 
 ■遺産分割協議はどのように行うのか?

 

 遺産分割協議は、相続人全員の合意が無ければ内容が決まりません。
 認知症の相続人を含めて協議を進める必要がありますが、
 協議を行うためには意思能力が必要となり、認知症の人は意思能力が無いため
 参加をしたとしても、その協議は無効となってしまいます。

 

 このような場合には、法定後見制度を活用して認知症の相続人に代理人を
 立てる方法があります。

 

 成年後見制度には「法定後見制度」「任意後見制度」の2種類がありますが、
 すでに判断能力が不十分な人を保護・支援するための制度は、
 次の「法定後見制度」となります。

 

 ・法定後見制度

 

 1.後見

 

 精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害等)により、
 判断能力が欠けているのが通常の状態にある者を保護・支援するための制度。
 成年後見人が本人の利益を考えながら、本人を代理して契約等の法律行為を
 行ったり、本人又は成年後見人が、本人が行った不利益な法律行為を後から
 取り消すことができる。

 

 2.補佐

 

 精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害等)により、
 判断能力が著しく不十分な者を保護・支援するための制度。
 お金を借りる・保証人となる・不動産を売買する等法律で定められた一定の
 行為について保佐人の同意が必要。保佐人同意を得ずに行った行為については、
 本人又は保佐人が後から取り消すことが可能。

 
 3.補助

 

 軽度の精神上の障害(認知症・知的障害・精神障害等)により、
 判断能力の不十分な者を保護・支援するための制度。
 家庭裁判所の審判、特定の法律行為について家庭裁判所が選任した補助人に
 同意権・取消権や代理権を与えることが可能。

 

 このように法定後見制度を活用すると、後見人等が本人に代わり法律行為等を
 行うことができますので、遺産分割協議が進むことになります。
 ただし後見人等は、本人の利益のために代理で法律行為を行いますので、
 本人の相続する財産が法定相続分より少ない遺産分割の内容となった場合等に、
 同意をするかどうかは確実ではありません。

 

 ■遺産分割協議をしない方法も考えられるが‥‥

 

 遺産分割協議をしないで、財産を相続する方法も考えられます。
 「法定相続分」で相続をすれば遺産分割協議の必要は無く、
 認知症の相続人がいる場合にも法定後見制度を活用して代理人を立てる必要も
 ありません。

 

 ただし相続財産に不動産がある場合には相続人全員の共有となり、
 将来売却等を考えた場合には相続人全員の同意が必要となりますので、
 やはりこの場合にも認知症の人に代理人が必要となり、法定後見制度を利用
 することになります。

 

 また法定相続分での相続の場合、税負担の軽減を考慮した遺産分割を検討する
 ことができないため、税負担が想定より大きくなってしまうことも考えられます。
 さらに各相続人の意向を反映できない遺産分割となりますので、
 相続人によっては不満や不信感等を持つようになり、親族間の関係が悪化して
 しまう懸念もあります。

 

 ■事前に行える対策はあるのか?

 

 事前に行える対策の1つとして、財産を遺す人が遺言書を書いておくことが
 挙げられます。遺産分割協議の必要が無くなり、
 代理人を立てる必要もありません。

 

 ただし不動産の名義変更等、認知症の人が行えない行為がありますので、
 認知症の人に不動産を相続させる旨の遺言の場合、やはり名義変更の手続きに
 代理人が必要となります。

 

 このように認知症の人が相続人となった場合には、認知症になってしまった
 本人はもちろん、他の相続人や親族にも影響やデメリットが生じる可能性が
 ありますので、通常の相続とは違った対策を検討しておくことも必要となります。

 

 

●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●

 

★相続相談(事前対策)★
 https://www.fp-hanazono.jp/s_inheritance_before.php

 

★相続相談(相続後事務)★
 https://www.fp-hanazono.jp/s_inheritance_after.php

 

●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●・○・●

FP花園営業所

カテゴリー